「人生100年時代」
「LIFE SHIFT」が私たちに投げかけた新しいパラダイムですが、同書を紐解きながら確認してみましょう。
まずはご質問です。
あなたは何歳まで生きると思っていますか?
「80歳くらいかなぁ」と何となく思っている人が多いのではないでしょうか。
私の経験上、「長生きしそうで心配だから」という相談は滅多にありません。
「自分は長生きしないから」と妙に自信ありげに答える人が結構います(笑)
では、人口学者たちは今後の寿命について、どう考えているのでしょう?
上図は今の子どもたちの平均寿命を推計した結果です。
2007年にアメリカ、イタリア、フランス、カナダで生まれた子どもの50%は、少なくとも104歳まで生きる見通しであり、日本の子どもにいたっては、なんと107歳!
この未来予測と過去のデータを比較すると、今12歳の子どもと100歳以上の人の違いがよくわかります。
約100年前の1914年に生まれた人が100歳まで生きている確率は1%に過ぎません。
私たちのまわりに100歳以上の人がほとんどいないのはそのためであり、100年生きるのは極めて難しかったのです。
それに対し、2107年の世界では100年生きることが珍しくない、というよりも100年生きることが当たり前になっているということ。
今とはまったく違った世界になっていることは、容易に想像できるでしょう。
余談になりますが、私たちが何気なく使っている「平均寿命」という言葉の他に、「平均余命」という言葉があるのをご存じでしょうか?
平均余命とは、これから先に残っている命の期間、つまりある年齢の人があと何年生きられるかを示すものであり、0歳の平均余命のことを平均寿命といいます。
いずれも厚生労働省が「生命表」(5年ごとの「完全生命表」と毎年の「簡易生命表」)として公表しています。
例えば、現在40歳の男性の平均余命は41.77ですから、その寿命は81.77歳。
0歳の平均余命である80.75歳よりも、長生きするということ。
年を取れば取るほど、平均寿命より長く生きられる可能性が高くなるのです。
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