少々かたい話が続きましたので、ちょっと息抜きしましょう。
今回は、ファイナンシャルプランナーとして興味深い話をひとつ。
では、さっそく問題です!
あなたはどちらの金融商品を選びますか?
①「100%単利」の商品:1日毎に元本に対して100%の利息がつく商品
②「1%複利」の商品:1日毎に元本とそれまでの利息に対して1%の利息がつく商品
いかがです?
一見したところ、「100%単利」を選ぶ人が大多数ではないでしょうか?
100%単利の商品に1万円を投じると、2日目には2万円(1万円+1万円×100%)、3日目には3万円(2万円+1万円×100%)、つまり毎日1万円ずつ増えていきます。
一方、1%複利の商品に1万円を投じると、2日目には10,100円(1万円+1万円×1%)、3日目には10,201円(10,100円+10,100×1%)と、なんとも微妙な感じです。
こうして比較すると、よほどの変わり者以外は、あえて後者を選ぶ人はいないような気がします。
ところが、このまま計算を続けていくと…
653日目に100%単利は653万円、1%複利はなんと6,569,551円と逆転するのです!
さらに3年後には、100%単利1,095万円に対し、驚くことに1%複利は534,051,228円!
元本だけでなく利息にも次期の利息がつき、雪だるま式に利息が増えていく。
それが複利の力なのです。
前述の通りに複利は利息が利息を生みますので、運用期間が長くなるほど、その効果は大きくなります。
長期の運用としてみなさんが真っ先に思い浮かべるのは、老後資金準備でしょう。
ということは早く始めれば始めるほど、複利の力が大きな味方となってくれるのです。
なにかと物議を醸した金融庁の報告書にも、ちゃんと書いてありましたから。
「『人生100 年時代』においてこれまでよりも長く生きる人が多いことを前提に、老後の生活も満足できるものとなるよう、早い時期からの資産形成の有効性を認識する」と。
「人類最大の発明は『複利』である」 ~アルベルト・アインシュタイン~
偉大なる複利の力を活用して、よりよい人生、そして豊かな老後を送りたいものです。
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