今回は、ファイナンシャルプランナーとして一言申し上げます。
これからも折を見て発信していきますので、ご参考になれば幸いです。
さて、好むと好まざるとにかかわらず、私たちはいずれ現役を引退し、第二の人生を歩むことになります。
そして「老後」とは生活の糧を労働から得るのではなく、年金と資産の運用のみに依存する期間。
その意味において、高度成長期の人生設計はいたってシンプルなものでした。
できるだけ早くマイホームを購入し、定年までに住宅ローンを完済する。
ただそうするだけでよかったのです。
不動産という万能の資産さえあれば、株式や債券などを保有する必要はありません。
地価の値上がりによるマイホームの含み益を温存したまま、公的年金と企業年金で豊かな「老後」を実現できたのです。
右に倣っているだけで誰もが幸せになれる、本当にいい時代でした。
しかし、今やそのすべてが崩壊の危機に瀕していることは、私が指摘するまでもないでしょう。
バブル崩壊後、地価は下がり続け、今後も大幅な上昇は期待できそうにありません。
同時に、株価下落と会計制度の変更で企業年金の解散が相次ぎ、公的年金は保険料の引き上げと給付削減を繰り返しています。
給与の減少、退職金の廃止、そして容赦のないリストラ。
日本的経営の特徴であった年功序列や終身雇用はすっかり影を潜めてしまいました。
それなのに今も多くの人が時代遅れの設計図にしがみついたまま。
親などから受け継いだ古い価値観を、いまだに盲信しているのです。
しかし、前述の通り「老後」は、誰もが一人の投資家になります。
かつて栄光をもたらした成功の方程式は、もはや役に立ちません。
「老後」を迎えたその時、金融市場について何の知識もなければ、どうやって守るのですか?
自分と家族の生活を…
私たちが投資を学ぶべき理由はここにあります。
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