次は収入に応じて決まる厚生年金ですが、先に計算式をご紹介します。
(退職予定年齢-今の年齢)×退職までの平均年収×0.005481
例では、平均年収600万円で今後13年間働く予定ですから、「13年×600万円×0.005481」と計算すればよく、あくまで概算ですが約427,500円となります。
ところで、思いませんでした?
この0.005481という謎の数字は、いったい何だろうと。
話を振っておいて恐縮ですが、説明すると長くなりますので、年金計算のために国が決めている数字だと割り切って、意味など考えずにそのまま使ってください(笑)
というわけで、この人の65歳以降の年金額は次の通り。
これまでの加入実績に応じた年金額:1,172,500円
これから増える基礎年金:約253,500円
これから増える厚生年金:約427,500円
合計:約1,853,500円
月額にして約15万円ですが、十分だと思いますか、それとも足りないと思いますか?
ついでながら、50歳以上の人については、今と同じ条件で60歳になるまで働いた場合の年金見込額が載っていると以前の記事で説明しました。
ですから、通常は特に計算する必要はありません。
とはいえ、最近は大企業を中心に、55歳前後で役職定年となり給与が下がる会社もありますので、その場合は減額が年金に与える影響も計算できます。
前述の計算式を応用すれば、「減額される年収×減額される期間×0.005481」となります。
例えば、55歳以降に200万円減額されるのなら…
「200万円×5年×0.005481=約54,800円」
この金額を「ねんきん定期便」に載っている見込額から差し引けばいいのです。
以上、あくまで簡易計算であり、厳密には少し違うのですが、いずれにしても将来の年収の見込額なんて正確にはわかりません。
ざっくりと年金額をつかむには、ご紹介した方法で十分だと思います。
ただし高収入の人はちょっと注意が必要。
厚生年金保険料には上限があって、月収が605,000円以上は一律になっており、ボーナスも1回150万円以上は一律です。
保険料がそれ以上上がらないということは、もらえる年金もそれ以上多くならないということ。
このため50歳未満の人で将来の収入をかなり多く見込む場合でも、ざっくり1,000万円(60万円×12カ月+150万円×2回)を上限に計算しましょう。
まぁ、なんともうらやましい話ではありますが…(笑)
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