金融庁の報告書は「2,000万円不足」という言葉だけが一人歩きし、年金制度に対する国民の無理解を刺激した。
その結果、大きな物議を醸すことになったというわけです。
いかがでしょう、あなたも老後がとっても心配にならなかったですか?
「年金とは?」を理解していないことに起因する不安…
人間は、その正体が分からないものには本能的に恐怖を感じます。
見ないふりをしていても、しょせんは対症療法に過ぎず、不安そのものを消し去ることはできません。
要するに年金制度への理解を深めなければ、根本治療にはならないということ。
年金という得体の知れないものの姿が見えるようになれば、漠然とした不安は消え去り、現実的な対処を講じることができるのです。
さて、これから怖いものをまじまじと見つめていきますが、心の準備はよろしいでしょうか?(笑)
どうやら大丈夫そうですね。
それでは「年金とは?」について学んでいきましょう。
なお、公的年金は「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」に分けられますが、私が提唱したいのは「人生100時代の生存戦略」に他なりません。
それ故、以降は老後の生活を支える「老齢年金」の話を進めていきます。
まずは要点をざっくりと。
「国民年金」とは、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する年金。
「厚生年金」とは、会社員や公務員の人が加入する年金。
ということは、会社員や公務員の人は、国民年金と厚生年金の2つの年金制度に加入していることになります。
要するに日本の公的年金制度は「2階建て」の構造なのです。
ちなみに国民年金はすべての人が加入しますから、「基礎年金」とも呼ばれています。
ところで、「自営業者は年金が少ない」という話を聞いたことがありませんか?
自営業者は、1階部分である国民年金の保険料しか払っていません。
2階部分を払っている会社員などよりも年金額が少なくなるのは、そのためです。
また専業主婦(上図の第3号被保険者)は、自身で国民年金の保険料を払っていません。
ですから国が負担していると誤解している人が多いようですが、配偶者が加入している厚生年金などが一括して負担しています。
もし国がそこまで面倒見がいいのなら、「老後2,000万円問題」なんて起こるはずはないですから(笑)
コメントを残す