1963年に100歳を迎えたのは153人

 

「7歳までは神のうち」

子を持つ親としては、なんとも切なくなる言葉です。

 

私事で恐縮ですが、今年息子が成人式を迎えました。

当然のごとくその日がやってきたように思ってしまいますが、過去の時代に思いを馳せれば本当にありがたいかぎり。

 

今の時代に生を受けた私たちは、なんて幸せなのでしょう!

何が起きてもありがとう、日々感謝です!

 

では引き続き平均寿命上昇の理由を解き明かしていきます。

 

乳幼児の死亡率改善の次に、中高年の慢性疾患、とくに心臓血管系の病気とがんの対策が進んだことが平均寿命の大幅な上昇をもたらしました。

病気の早期発見、治療と処置の改善、禁煙などの啓蒙活動の強化により、次第に健康水準が向上していったのです。

 

その次に平均寿命を大きく上昇させたのは、高齢にまつわる病気の克服でしょう。

 

日本の80歳男性が死亡する確率は、平成7年には7.4%でしたが、20年後の平成27年は4.8%。

90歳男性の場合、その確率は19.9%から15.3%に下がっています。

 

ちなみに日本では、100歳を迎えた人すべてに内閣総理大臣から銀杯が贈られるってご存じでした?

 

 

制度が始まった1963年の対象者はわずか153人(男性20人・女性133人)でしたが、2019年度は約3万7,000人。

さすがにこれだけ増えれば税金の無駄遣いだと指摘を受け、2016年以降は純銀製(約7,600円)から銀メッキ(約3,800円)に変更されました。

 

とはいえ、膨らみ続ける国家予算と比較すれば、焼け石に水でしょうが…

 

これまで示したデータはすべて先進国のものですが、先進国で平均寿命を引き上げた要因が途上国でも平均寿命を押し上げ始めています。

 

1900年、インドの平均寿命は24歳、アメリカは49歳でした。

1960年、アメリカの平均寿命は70歳まで延びましたが、インドは41歳までしか延びていません。

 

この60年間で両国の差は広がったわけですが、インドの経済成長が加速すると、その差が縮まりはじめ、2014年にはインドの平均寿命が67歳に達しました。

 

インドはアメリカよりも低い場所から出発しましたが、アメリカと同じような形で平均寿命を延ばし、現在多くの国で同様のことが起きています。

人生100年時代は世界規模に拡大し始めているのであり、先進国がその時代を一足先に迎えるだけにすぎません。

 

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